指定校推薦は塾に通うべき?校内…
指定校推薦の校内選考で落ちる理由|評定以外に見られるポイントとは
「評定は基準を超えているから、指定校推薦に申し込めそう」
そう思っていたのに、先生から「校内選考があるので、まだ決まったわけではないよ」と言われて、不安になっていませんか。
指定校推薦では、大学が示す出願条件を満たすことと、高校から推薦されることは別の段階です。推薦枠に対して希望者が多ければ、高校内で推薦者を選ぶ必要があります。また、評定だけでなく、出欠状況や生活態度などが確認される場合もあります。
出典:駿台「学校推薦型選抜」解説/岐阜医療科学大学「指定校推薦」解説
ただし、「欠席が何日あると落ちる」「部長をしていないと不利」といった全国共通のルールがあるわけではありません。大切なのは、うわさを集めることより、自分の高校の選考基準を確かめることです。
この記事では、指定校推薦の校内選考で落ちる主な理由と、評定以外に確認したいポイント、選考前後の動き方を整理します。
指定校推薦の校内選考で落ちるのはなぜ?
指定校推薦の校内選考で落ちる主な理由は、推薦枠を超える競合、大学・高校の条件との不一致、学校が定める選考基準での比較などです。評定の基準を満たしていても、推薦者に選ばれるとは限りません。
まずは、次の二つを分けて考えてみましょう。
- 大学に出願するための条件を満たしているか
- 条件を満たした希望者の中から、高校の推薦者に選ばれるか
例えば、ある学科の推薦枠が1人で、条件を満たす希望者が3人いれば、希望者全員を推薦することはできません。
このとき、何を優先して選ぶかは高校によって異なります。公開資料には、校内テストなどをもとにした成績順位を重視する学校の例もあれば、出欠や生活態度などを含めて説明している例もあります。
出典:日本大学豊山高等学校「指定校推薦について」/岐阜医療科学大学「指定校推薦」解説
そのため、校内選考で落ちた結果だけを見て、「先生に嫌われていたのかもしれない」「人間性を否定された」と受け止める必要はありません。推薦枠の数や、学校で決められた順位・条件によって選ばれなかった可能性もあるからです。
さらに、状況を整理するときは、次の三つを区別すると分かりやすくなります。
| 状況 | 何が起きているか | 確認すること |
|---|---|---|
| 申込条件に届いていない | 大学または高校の条件を満たしていない | どの条件が不足しているか |
| 条件は満たしたが選ばれなかった | 推薦枠に対し、校内ルールに沿って推薦者が選ばれた | 今後の募集や別方式を検討できるか |
| 手続きが完了していない | 必要な申込・提出・確定操作などに未対応の可能性がある | 学校に申込の受理状況を確認する |
学校の内規には、指定された時刻までの申込確定操作を受理の条件とする例もあります。成績や活動の比較以前に、必要な手続きを正しく完了させることも欠かせません。
理由1|評定の基準は満たしていても、推薦枠を上回る希望者がいた
大学が示す評定の基準は、必ずしも校内選考を通過できる水準ではありません。基準を満たした希望者が推薦枠を超えた場合は、高校のルールに沿った比較が行われます。
例えば「全体の学習成績の状況が3.8以上」という条件があったとします。自分の評定が4.0なら、その条件は満たしています。
ただ、それだけで推薦が決まるとは限りません。他の希望者の成績や、高校独自の選考方法によって結果が変わることがあります。
ここで知っておきたいのは、「大学の基準」と「高校が推薦者を決める基準」が同じとは限らないことです。
実際に、高校の公開資料には、評定だけではなく、校内で実施するテストの成績などから算出する順位を選考に用いる例があります。
「評定が高ければ必ず勝てる」とも、「評定が少し低くても面接で逆転できる」とも、一律にはいえません。まずは、自分の高校で何が優先されるのかを確認しましょう。
また、過去の合格者の評定を知った場合も、その数字を「今年の通過ライン」と考えないことが大切です。
前年の希望者数や推薦枠、選考条件と、今年の状況が同じとは限りません。過去の情報は参考にしつつ、今年の募集条件を判断の土台にしてください。
理由2|全体の評定以外の出願条件を満たしていなかった
指定校推薦では、全体の評定に加え、特定教科の成績、資格、履修科目などが条件になることがあります。全体の数字だけで判断せず、志望学部・学科の条件を一つずつ確認する必要があります。
見落としを防ぐため、次の項目を整理しておきましょう。
| 確認項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 全体の評定 | 指定された基準を満たしているか |
| 教科・科目別の評定 | 英語や数学などに個別の条件がないか |
| 資格・検定 | 必要な資格、級、スコアなどがあるか |
| 履修科目 | 指定された科目を履修しているか |
| その他の条件 | 高校の校内申込資格を満たしているか |
例えば、高校の推薦基準には、理工系学部を希望する場合に数学や理科の履修を求める例もあります。
「全体の評定は足りているから大丈夫」と思っていても、別の条件で申し込めない可能性があるのです。
また、先輩が受験したときの条件を、そのまま自分の受験に当てはめるのも避けましょう。条件は大学・学科・年度によって異なるため、受験する年度の資料を学校で確認することが大切です。
特に資格・検定については、次のように確認事項を分けると整理しやすくなります。
- その資格がないと申し込めないのか
- 取得している場合に提出する参考資料なのか
- どの時点までに取得・証明できる必要があるのか
- 証明書などの提出が必要なのか
「資格を持っている」という事実と、「今回の条件を満たしている」という判断は別です。級やスコアだけでなく、提出方法まで確認しておきましょう。
理由3|欠席・遅刻・早退が高校の基準に合わなかった
欠席・遅刻・早退は、校内選考の条件として確認される場合があります。ただし、日数の基準や事情の扱いは学校によって異なり、「何日休むと必ず落ちる」とは断定できません。
実際に、高校の公開資料には、指定校推薦の申込にあたって欠席・遅刻・早退それぞれに基準を設けている例があります。一方、別の高校では「特別な事情がある場合を除く」としたうえで出欠の条件を示しています。
出典:埼玉県立草加南高等学校「学校推薦型選抜(指定校・公募)を受験する人へ」/埼玉県立浦和北高等学校「進路通信4号」
気になる場合は、次の点を担任の先生に確認してみてください。
- どの期間の欠席・遅刻・早退を確認するのか
- 大学の条件と高校の条件の両方があるのか
- 病気や通院などの事情をどのように相談すればよいか
- 出席停止や公欠などが、推薦基準上どのように扱われるのか
体調不良や継続的な通院がある場合は、日数だけで自己判断せず、事情を伝えて確認しましょう。
指定校推薦を目指しているからといって、体調が悪いときに無理をすることをこの記事で勧めるものではありません。不安があるときほど、出願条件と学校側の対応を早めに確かめておくと、必要な準備を整理しやすくなります。
相談の際は、「欠席が多いのですが大丈夫ですか」だけで終わらせず、分かる範囲で状況を整理して伝えるとよいでしょう。
例えば、次のような確認です。
「通院のために欠席した日があります。今回の推薦基準では、欠席日数とその事情をどのように確認しますか。学校に伝えておく必要があることはありますか」
事情を伝えたからといって、必ず条件が免除されるわけではありません。ただ、何も確認しないまま諦めたり、逆に「病気なら数えられないはず」と思い込んだりすることは避けられます。
理由4|日々の生活態度などが選考の対象になった
指定校推薦では、日常の生活態度や高校での取り組みが評価対象になる場合があります。ただし、どの項目をどの程度重視するかは、高校の選考基準によって異なります。
出典:城西大学「学校推薦型選抜(指定校制)」/岐阜医療科学大学「指定校推薦」解説
「生活態度」と聞くと、「明るい性格でないといけないのかな」「先生との会話が得意な人が有利なのかな」と心配になるかもしれません。
しかし、性格の印象だけで結果を決めつけるのではなく、学校が示している具体的な確認項目を把握することが大切です。
先生に相談する際は、例えば次のように聞くと、準備することが明確になります。
「評定や出欠以外に、校内選考で確認される項目はありますか。今の自分に改善が必要な点があれば教えてください」
そのうえで、授業への取り組み、提出物、学校からの連絡の確認など、自分で見直せることを整理しましょう。
選考直前だけ印象を変えようとするより、日々の行動を整えるほうが、受験後の学習にもつながります。なお、「提出物を一度忘れたら不合格」といった共通ルールがあるわけではありません。個別の出来事だけで悲観せず、学校の基準を確認してください。
また、先生に好印象を与えるためだけに、無理に役職や活動を増やす必要もありません。
今ある役割や課題をどう受け止め、どのように取り組んでいるかを、自分で振り返ってみましょう。選考での扱いとは別に、自分の経験を整理しておくことは、志望理由や面接で話す内容を考える材料になります。
理由5|志望理由や入学後の目標を十分に説明できなかった
校内選考で志望理由書や面接が課される高校では、志望理由を伝える準備が必要です。ただし、書類や面接を行うかどうか、選考にどう反映するかは高校ごとに異なります。
出典:八洲学園大学国際高等学校「学校推薦型選抜(指定校制)校内選考申込について」
志望理由を考えるとき、「推薦枠があるから」「評定が足りているから」という事情は、進路を検討するきっかけにはなるでしょう。
ただ、その大学・学部で学びたい理由として説明するには、もう少し掘り下げたいところです。
次の四つをつなげると、自分の考えを整理しやすくなります。
- 興味を持ったきっかけ
- その大学・学部で学びたい内容
- 学びたい内容と、自分の経験や問題意識とのつながり
- 入学後に取り組みたいこと
例えば、「人の役に立ちたいので看護を学びたい」だけでは、志望校を選んだ理由までは伝わりません。
あくまで説明用の架空例ですが、次のように整理すると、調べるべきことが見えてきます。
家族の療養を通じて、患者本人だけでなく家族への支援にも関心を持った。そこで、志望校では家族への支援や地域での看護について、どの授業・実習で学べるのかを確認し、自分が学びたいこととのつながりを説明する。
大切なのは、立派な言葉を並べることではありません。実際の経験と、公式サイトや大学案内で確認した内容を、自分の言葉で結びつけることです。
大学側の面接でも「なぜこの大学を選んだのか」が問われるため、校内選考の段階から志望理由を整理しておくことは、その後の準備にもつながります。
指定校推薦の志望理由書は「自分の経験」と「大学での学び」をつなげる
志望理由書を具体化するときは、体験の大きさより、その体験から何を考え、何を学びたいと思ったのかを整理してみましょう。大学の特徴を並べるだけでなく、自分とのつながりを説明することがポイントです。
書き始める前に、次の表を埋めてみてください。
| 整理する項目 | 考えるための質問 |
|---|---|
| 関心の出発点 | どんな出来事や授業から興味を持ったか |
| 気になっていること | その経験を通じて、どんな疑問が生まれたか |
| 学びたいこと | 大学で、何を理解したり身につけたりしたいか |
| 志望校との接点 | その大学のどの学びが、自分の関心とつながるか |
| 入学後の行動 | 授業・実習・研究などにどう取り組みたいか |
例えば「地域に貢献したい」と考えている場合、その言葉をすぐ別の表現に直すよりも、内容を掘り下げてみます。
- どのような地域の課題に関心があるのか
- その課題を知ったきっかけは何か
- なぜ自分が関わりたいと思ったのか
- 大学で何を学べば、その理解を深められるのか
ここが整理できると、「地域に貢献したい」という抽象的な一文にも、自分なりの根拠が生まれます。
なお、授業名や実習内容を書く場合は、最新の大学公式資料で確認してください。「ありそうな授業」を想像して書いたり、別の大学の特徴を混ぜたりしないよう注意しましょう。
理由6|申込・提出・推薦意思の確認に問題があった
校内選考では、条件や評価項目だけでなく、申込期限や必要な手続きを守ることも重要です。高校の内規には、締切時刻や申込の確定方法、推薦内定後の辞退について定めている例があります。
「先生に希望を伝えたから、申し込みは終わっているはず」
「書類は作ったので、あとで提出すれば大丈夫」
このような思い込みを防ぐため、希望の表明と正式な申込を分けて確認しましょう。
学校からの案内に応じて、次の項目をチェックしてください。
- 指定された申込書類を提出したか
- オンライン申込の場合、入力だけでなく確定まで完了したか
- 保護者の確認・同意などが求められていないか
- 追加書類や面接の案内を見落としていないか
- 推薦者に決定した場合の条件を理解しているか
また、指定校推薦を「ひとまず枠を確保してから進路を考える方法」と捉えるのも避けたいところです。
高校の内規には、推薦者として内定した場合は原則として辞退できないとする例があります。大学側にも、専願入試として入学辞退を原則認めないと明示している例があります。
出典:朋優学院高等学校「指定校推薦・公募推薦 校内基準」/医療創生大学「学校推薦型選抜入試」
他大学への関心が残っている場合や、学費・通学・一人暮らしなどに未確認の点がある場合は、申込前に学校や保護者と話し合っておきましょう。
評定以外に見られるポイントを整理すると?
評定以外では、出欠状況、生活態度、志望理由、資格・履修条件などが確認される場合があります。すべてが全国共通の評価項目ではないため、自分の高校での扱いを確かめることが前提です。
| 項目 | 確認したいこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 欠席・遅刻・早退 | 日数の基準、対象期間、事情の扱い | 他校の数字を当てはめない |
| 生活態度 | 学校が示す確認項目 | うわさや先生との相性だけで判断しない |
| 志望理由 | 書類・面接の有無、求められる内容 | 校内選考で実施するかを先に確認する |
| 資格・検定 | 必須条件か、参考資料か | 資格があれば必ず有利とは限らない |
| 履修科目 | 学部・学科ごとの指定 | 全体の評定とは別に確認する |
| 部活動・課外活動 | 活動実績を選考で扱うか | 役職や実績だけで有利・不利を決めつけない |
| 校内テストなど | 評定以外の成績を用いるか | 学校独自の順位を使う例もある |
部活動や課外活動が考慮されるケースはありますが、評価方法は高校によって異なります。「部長経験がないから無理」「ボランティアをすれば評定を補える」といった判断は避けましょう。
特に区別したいのは、「申込に必要な条件」と「候補者を比較する材料」です。
例えば、ある資格が出願の必須条件なら、その有無を先に確認する必要があります。一方、活動実績が参考資料として扱われるだけなら、その実績だけで結果が決まるとは限りません。
気になる項目があるときは、「これは必須条件ですか。それとも、選考の際に参考にする項目ですか」と尋ねると、位置づけが分かりやすくなります。
指定校推薦の校内選考基準は、どこで確認すればよい?
指定校推薦の条件は、在籍高校が配布・案内する資料と、大学の当該年度の募集要項を中心に確認しましょう。大学によっては、指定された高校にのみ要項閲覧用のパスワードを知らせています。
インターネットで検索しても、志望校の指定校推薦の詳しい条件が見つからないことがあります。
その場合、「情報がないから、昨年と同じだろう」と判断しないでください。青山学院大学や東洋大学のように、指定校向けの要項閲覧にパスワードなどを必要とする大学もあります。
出典:青山学院大学「入学者選抜要項ダウンロード(指定校推薦)」/東洋大学「指定校推薦入学試験等 入学試験要項」
確認の入口は、担任の先生や進路指導の先生です。
相談する際は、次のように資料を分けて確認してみましょう。
| 資料・情報 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 大学の募集要項・推薦条件 | 出願資格、学部・学科別の条件、大学側の選考 |
| 高校の校内選考案内・内規 | 申込資格、選考方法、申込期限、推薦決定後の扱い |
| 学校からの個別連絡 | 書類の修正、面接、提出方法など |
| 大学の公式な訂正・更新情報 | 当初の案内から変更がないか |
大学の要項には、公開後に訂正が入る場合もあります。実際に、東洋大学は指定校推薦入学試験要項の訂正を案内しています。
また、条件について大学に確認する必要がある場合も、問い合わせ方法は先に確かめましょう。日本工業大学の指定校推薦案内では、不明点は高校を通じて入試課に問い合わせるよう示されています。
ケース別|校内選考の不安をどう整理すればいい?
自分の状況を考えるときは、「何となく不利そう」という感覚を、確認できる条件と未確認の事項に分けてみましょう。以下は考え方を説明するための架空例であり、実際の合格・不合格を予測するものではありません。
ケース1|評定は足りているが、希望者が多いと聞いた
競合が気になる場合は、他の生徒の情報を集め続けるより、自分の申込資格と学校の選考方法を確認しましょう。推薦枠を超える希望者がいる場合、学校のルールに沿った選考が行われます。
例えば、評定4.2で基準を満たしているものの、「同じ学部にもっと評定の高い人がいるらしい」と聞いたケースです。
この時点で、「自分は無理だ」と断定することも、「資格があるから逆転できる」と考えることもできません。
確認したいのは、次の点です。
- 評定だけで順位を決めるのか
- 校内テストなど別の成績を使うのか
- 志望理由書や面接を行うのか
- 第2希望などを出せるルールがあるのか
他の生徒の成績を追いかけるより、自分が対応すべき項目を明確にすることを優先しましょう。
ケース2|欠席があり、病気の事情をどう説明すればよいか迷っている
病気や通院が関係する場合は、欠席日数と事情を分けて学校に相談しましょう。特別な事情の扱いを設ける高校もありますが、個別の対応を自己判断することはできません。
例えば、通院による欠席が複数あり、推薦への影響が気になっているケースです。
確認したいのは、「何日なら大丈夫か」だけではありません。
- どの期間の日数を確認するのか
- すでに学校に伝えている事情があるか
- 今回、追加で説明する必要があるか
- 学校から求められる資料があるか
必要な資料は学校の指示に従って準備し、「診断書さえあれば必ず認められる」といった思い込みは避けましょう。
ケース3|活動実績はあるが、全体の評定が条件に届いていない
活動実績が豊富でも、それだけで必須の評定条件を置き換えられるとは限りません。まず申込資格を確認し、条件に合わない場合は別の受験方式も調べましょう。
例えば、部活動で成果を上げていても、募集条件として示された評定に届いていないケースです。
この場合、「活動を強くアピールすれば例外になるはず」と期待する前に、申込可能かを先生に確認する必要があります。
指定校推薦の条件を満たせない場合でも、自分の活動経験が無意味になるわけではありません。別方式の出願資格や評価方法を確認し、どの受験経路で準備を進めるかを考え直しましょう。
校内選考の前にやっておきたい四つの準備
校内選考への準備は、基準の確認、自分の状況の整理、志望理由の具体化、別の受験経路の確認に分けると進めやすくなります。自分では変えられない競合状況より、確認・改善できることに目を向けましょう。
1.募集条件と校内選考ルールを同じ紙にまとめる
大学の出願条件と高校の選考ルールを並べると、何が足りていて、何が未確認なのかを整理できます。評定だけでなく、教科別条件や出欠、履修科目まで確認しましょう。
メモは、次のような形で十分です。
- 希望する大学・学部・学科:
- 推薦枠:
- 大学が示す条件:
- 高校が示す条件:
- 校内申込締切:
- 必要書類・面接の有無:
- 先生への確認事項:
「たぶん大丈夫」を「確認済み」に変えることが、最初の準備です。
2.先生への質問は、合否の予想より具体的な確認を優先する
「受かりますか」と聞くだけでなく、申込条件、選考方法、締切を確認すると、次の行動を決めやすくなります。高校ごとにルールが異なるため、一般的な情報だけでは自分の結果を判断できません。
相談するときは、例えば次のように伝えてみましょう。
「○○大学の指定校推薦を考えています。申込条件を満たしているかと、校内選考で何を重視するのかを確認したいです」
必要に応じて、追加募集や第2希望の扱いも尋ねてください。実施の有無を決めつけず、自分の高校のルールとして確認することがポイントです。
3.志望理由を短い言葉で説明してみる
志望理由は、いきなり長文を完成させるより、学びたい内容と志望校を選ぶ理由を短く整理するところから始めてみましょう。大学の面接でも、志望校を選んだ過程を説明できることが大切です。
まずは、次の三つに答えてみてください。
- 何を学びたいのか
- なぜ、その大学・学部なのか
- 入学後に何に取り組みたいのか
答えに詰まった部分があれば、大学案内や公式サイトで調べ直すきっかけになります。文章をきれいに見せることより、内容を確かにすることを優先しましょう。
4.指定校推薦以外の予定も確認しておく
校内選考の結果が出るまでは、公募制の学校推薦型選抜や総合型選抜、一般選抜など、別の受験経路の条件と日程も整理しておきましょう。推薦には専願などの制約があるため、同時に準備することと、実際に併願できることは分けて確認する必要があります。
予備の計画を持つことは、指定校推薦を諦めることではありません。
「もし通らなかったら、次に何をするか」が見えていれば、結果が出てからの動きを整理しやすくなります。出願できる方式、必要な試験、準備する書類を一覧にしておきましょう。
ただし、他の入試への出願状況によっては、指定校推薦の校内選考に申し込めないとする高校の例もあります。特に、すでに専願の入試へ応募している場合は、次の申込をする前に学校へ相談してください。
指定校推薦の校内選考対策|提出前のチェックリスト
提出直前は、文章の完成度だけでなく、条件・記載内容・提出方法を分けて確認しましょう。学校から配布された案内を最優先にし、以下は見落としを防ぐための補助として使ってください。
- □ 志望する大学・学部・学科を正確に確認した
- □ 当該年度の条件を確認した
- □ 全体の評定だけでなく、教科・資格・履修条件も確認した
- □ 欠席・遅刻・早退の対象期間と扱いを確認した
- □ 校内選考の申込期限と提出先を確認した
- □ 必要書類の不足がないか確認した
- □ オンライン申込の場合は、確定・送信まで確認した
- □ 志望理由に書いた大学の情報を公式資料で確かめた
- □ 活動実績・資格・経験に事実と異なる記載がないか確認した
- □ 保護者の確認や同意が必要か確認した
- □ 推薦決定後の条件や手続きを確認した
- □ 別方式の受験予定と、併願・専願の条件を確認した
確認した日付や先生からの回答をメモしておくと、後から「何を確認したのか」が分かりやすくなります。
また、分からない項目を無理に自分で埋める必要はありません。「未確認」と分かっていること自体が、次に質問すべき内容を整理する手がかりになります。
校内選考に落ちたら、どう動けばいい?
校内選考に落ちても、その大学へのすべての受験機会がなくなったとは限りません。まず学校に今後の手続きを確認し、利用可能な入試方式を、条件と締切に沿って調べ直しましょう。
結果を知った直後は、落ち込んで当然です。すぐに気持ちを切り替えられなくても、自分を責めすぎる必要はありません。
落ち着いたら、次の順番で整理してみてください。
- 学校に、追加募集や別の推薦枠を検討できるか確認する
- 同じ大学の別方式に出願できるか、公式の募集要項で確認する
- 他大学を含めて、出願条件と締切を整理する
- 必要な書類・面接・学科試験の準備を組み直す
このとき、「指定校推薦に落ちたから、別の推薦なら簡単に受かる」とは考えないようにしましょう。入試方式が変われば、求められる準備も改めて確認する必要があります。
また、選考理由について説明を受けられる範囲は学校によって異なります。ほかの生徒の成績や個人情報を求めるのではなく、「次の受験に向けて、自分が改善できる点」を相談する姿勢が役立ちます。
「まだ出願できるか」と「準備が間に合うか」を分けて考える
校内選考に落ちた後は、出願期間が残っているかだけでなく、必要な準備を現実的に進められるかも確認しましょう。別方式に出願できることと、十分な対策ができていることは同じではありません。
次の表を使うと、選択肢を比べやすくなります。
| 比較する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 出願資格 | 評定、履修、資格などの条件を満たすか |
| 出願締切 | いつまでに何を提出する必要があるか |
| 必要書類 | 志望理由書、調査書、推薦書などが必要か |
| 試験内容 | 面接、小論文、学科試験などで何が求められるか |
| 準備状況 | 今ある準備を使える部分と、新たに必要な部分は何か |
| 専願・併願 | 他の受験予定と両立できるか |
| 入学後の条件 | 学びたい内容、学費、通学などに納得できるか |
焦って「出せるところに出す」だけになると、学びたい内容や入学後の生活の確認が後回しになることがあります。
まずは選択肢を整理し、学校の先生や保護者と相談しながら、準備の優先順位を決めましょう。
保護者は、校内選考の前後にどう関わればよい?
保護者は、合否の予測を繰り返すより、本人が条件を確認し、進路を考え、必要な準備を進められるよう支える役割を意識してみてください。本人の希望と、学費・通学など家庭で確認すべき事項を分けて話すと整理しやすくなります。
例えば、次のような質問から話を始めてみましょう。
- 「その大学で、どんなことを学びたいと思っている?」
- 「学校には、どこまで確認できている?」
- 「学費や通学のことで、一緒に調べたほうがよいことはある?」
- 「もし別の方式になったら、どんな準備が必要そう?」
逆に、「その評定なら絶対に通る」「落ちたのは普段の態度のせいだ」といった断定は避けたいところです。学校ごとに基準が異なる以上、家庭で結果を決めつけることはできません。
校内選考に落ちた場合も、すぐに理由を問い詰めるより、「今、学校に確認することは何か」「いつまでに次の判断が必要か」を一緒に整理してみてください。
本人が先生に質問する内容をメモする、出願日程を一緒に確認するなど、具体的な作業を手伝う形でも支えられます。
指定校推薦の校内選考に関するよくある質問
指定校推薦でよくある不安は、「全国共通の決まり」と「自分の高校のルール」を分けると整理しやすくなります。評定・出欠・志望理由の扱いは、必ず在籍校の説明と照らし合わせましょう。
Q1.評定が一番高ければ、必ず校内選考に通りますか?
評定だけで必ず決まるとはいえません。学校によって、校内テストによる順位や、出欠・生活態度など、選考で扱う項目が異なるためです。
自分の高校が「評定を優先する」のか、「別の成績順位を使う」のか、「複数の項目で判断する」のかを確認しましょう。
Q2.欠席が多いと、指定校推薦は諦めるべきですか?
欠席日数だけで、自分で可能性を決めつける必要はありません。学校ごとに条件が異なり、特別な事情について例外を設けている資料もあります。
ただし、「事情を説明すれば必ず認められる」とも限りません。日数と事情を伝え、申込可能かを先生に確認してください。
出典:埼玉県立草加南高等学校「学校推薦型選抜(指定校・公募)を受験する人へ」/埼玉県立浦和北高等学校「進路通信4号」
Q3.部活動に入っていないと不利になりますか?
部活動に入っていないことだけで、全国共通に不利になるとはいえません。課外活動を考慮するケースはありますが、具体的な扱いは高校ごとに確認が必要です。
探究活動、授業での取り組み、資格の学習など、自分が続けてきたことも整理しておきましょう。ただし、それらが校内選考の加点になるかどうかは別の問題です。
Q4.志望理由書を上手に書けば、低い評定を補えますか?
志望理由書が求められていても、それによって評定不足を補えるとは限りません。推薦要件を満たすことが、校内選考に参加する前提となる学校の例があります。
まずは申込条件を満たしているかを確認し、そのうえで、書類をどのように評価するのかを学校に尋ねましょう。
Q5.希望者が自分一人なら、必ず推薦されますか?
希望者が一人でも、大学や高校の条件を満たす必要があります。推薦枠が空いていることと、自動的に推薦が決まることは同じではありません。
「競争相手がいないから大丈夫」と考えず、学校の正式な決定と、その後に必要な手続きを確認してください。
出典:西九州大学「学校推薦型選抜 指定校推薦」/埼玉県立草加南高等学校「学校推薦型選抜(指定校・公募)を受験する人へ」
Q6.校内選考を通過したら、大学には必ず合格できますか?
校内選考の通過は、大学の合格通知とは異なります。指定校推薦でも、大学側で書類審査や面接を行い、結果を総合して判定する例があります。
推薦者に決まった後も、出願書類、面接などの準備を続けましょう。大学から指定された課題や手続きも、忘れずに確認してください。
Q7.指定校推薦の校内選考基準がインターネットで見つかりません。どこに聞けばよいですか?
まずは担任の先生や進路指導の先生に確認してください。大学によっては、指定された高校にのみ募集要項の閲覧情報を知らせています。
一般公開されているページだけでは、在籍高校に届いている条件をすべて確認できるとは限りません。大学側への問い合わせも、高校を通すよう案内されている場合があります。
出典:青山学院大学「入学者選抜要項ダウンロード(指定校推薦)」/東洋大学「指定校推薦入学試験等 入学試験要項」/日本工業大学「学校推薦型選抜(指定校)」
Q8.先輩と同じ評定なら、今年も校内選考に通れますか?
先輩と同じ評定でも、通過できるとは断定できません。推薦条件は大学・学科・年度によって異なり、推薦枠を超える希望者がいれば校内選考が行われるためです。
先輩の体験談は準備の参考にしつつ、判断には今年の条件と学校の説明を使いましょう。
Q9.英検などの資格があれば、評定が高い人より有利になりますか?
資格が必須条件なのか、参考資料なのかによって意味が変わります。英語資格などが推薦条件に含まれる例はありますが、資格を持っていれば必ず他の候補者より有利になるとはいえません。
資格の有無だけで予想するのではなく、校内選考でどのように扱うのかを先生に確認してください。
Q10.欠席・遅刻・早退は、何年生から数えるのでしょうか?
対象期間は、大学や高校の条件に従って確認する必要があります。欠席・遅刻・早退にそれぞれ基準を設ける高校もあるため、合計の仕方も自己判断しないようにしましょう。
「高校に入ってからの累計か」「今回どの時点まで確認するのか」「遅刻や早退は別に扱うのか」をまとめて質問すると整理しやすくなります。
出典:埼玉県立草加南高等学校「学校推薦型選抜(指定校・公募)を受験する人へ」
Q11.校内選考の面接では、何を準備すればよいですか?
まずは面接の有無と、学校から示されている内容を確認しましょう。校内選考で志望理由書や面接を課す高校の例があります。
そのうえで、志望理由、大学で学びたい内容、高校で取り組んだことを、自分の言葉で説明する練習をしてみてください。長い答えを丸暗記するより、質問に応じて説明できるよう、内容を整理しておくとよいでしょう。
出典:八洲学園大学国際高等学校「学校推薦型選抜(指定校制)校内選考申込について」
Q12.校内選考の志望理由書と、大学に提出する志望理由書は同じでよいですか?
同じ経験や志望理由を土台にすることはできますが、課題文や字数、指定様式をそれぞれ確認してください。校内選考で志望理由書を求める高校もあり、大学側が別途様式を用意している例もあります。
使い回すことを先に考えるのではなく、「今回、何を尋ねられているか」を読み取り、それに答える形に整えましょう。
出典:八洲学園大学国際高等学校「学校推薦型選抜(指定校制)校内選考申込について」/学習院大学「学校推薦型選抜(指定校)」
Q13.申込期限を過ぎても、先生に頼めば受け付けてもらえますか?
期限後の受付を前提にしてはいけません。学校の内規には、定められた日時までに申込を確定したものを受理すると明示している例があります。
遅れや操作ミスに気づいた場合は、すぐに先生へ事実を伝えてください。ただし、相談すれば必ず受理されるということではありません。
Q14.指定校推薦と総合型選抜を、同時に申し込めますか?
大学の出願条件だけでなく、高校の校内ルールも確認する必要があります。高校の内規には、専願を前提とする総合型選抜や公募推薦に応募している生徒は、指定校推薦の選考にエントリーできないとする例があります。
「まだ合格していないから問題ない」と自己判断せず、すでに申し込んだ入試も含めて学校に伝えましょう。
Q15.校内選考に落ちたら、第2希望や別の推薦枠に申し込めますか?
第2希望や追加募集を利用できるかは、自分の高校のルールと、その時点の募集状況を確認する必要があります。学校の公開資料には、複数の志望順位を提出できる例もありますが、すべての高校に共通する仕組みではありません。
結果を受け取ったら、次に申し込める選択肢と締切を先生に確認してください。
Q16.校内選考に落ちた理由を、先生に聞いてもよいですか?
次の受験に向けて相談する形で、説明を受けられる範囲を尋ねてみましょう。ただし、学校がどこまで説明するかや、他の候補者に関する情報を得られるかは別の問題です。
「なぜあの人が選ばれたのですか」と比較を求めるより、「自分が次の受験で見直すべき点はありますか」と質問すると、今後の準備につなげやすくなります。
Q17.推薦者に決まった後、別の大学に変えたくなったら辞退できますか?
本人の判断だけで変更できるとは考えず、すぐに学校へ相談してください。高校の内規で推薦内定後の辞退を原則認めていない例や、大学側が専願として入学辞退を原則認めないとする例があります。
出願や手続きを放置せず、現在どの段階にあるのか、どの条件に同意しているのかを確認しましょう。申込前に進学意思を十分に確かめておくことが大切です。
出典:朋優学院高等学校「指定校推薦・公募推薦 校内基準」/医療創生大学「学校推薦型選抜入試」
Q18.グン塾に通えば、校内選考を有利にできますか?
塾の受講によって校内選考の通過が保証されるわけではありません。校内選考は在籍高校のルールに沿って行われるものであり、塾への相談を学校の確認の代わりにすることはできません。
グン塾では、志望校選び、志望理由書、小論文、面接などの個別指導を案内しています。学校で確認した条件を踏まえ、自分の考えを整理したり、受験に必要な準備を進めたりする場として検討できます。
出典:グン塾公式サイト
志望理由や受験計画を一人で整理しきれないときは、グン塾へ
グン塾では、志望校選び、志望理由書・自己PR、小論文、面接などを、一人ひとりの状況に合わせてサポートしています。学校のルールの確認と、受験に向けた準備を分けて考えることが大切です。
「志望理由が『資格を取りたいから』で止まってしまう」
「校内選考の結果によって、受験計画をどう変えればいいか分からない」
そんなときは、今の考えを誰かと話しながら整理する方法もあります。
グン塾は、総合型選抜・推薦入試に特化し、志望校選定、出願書類、小論文、面接の個別指導を行っています。オンライン個別指導にも対応しており、志望校がまだ決まっていない段階から相談できます。
ただし、高校の校内選考基準や推薦者の決定は、在籍校が扱うものです。塾への相談を、学校への確認の代わりにすることはできません。
校内のルールは担任・進路指導の先生に確認し、そのうえで「自分が学びたいことをどう言葉にするか」「次の受験に何を準備するか」を整理していきましょう。
相談するときは、現在の志望校、学校に確認した条件、必要な書類、分かっている締切を手元にまとめておくと、自分が困っている点を伝えやすくなります。
グン塾の指導内容や相談方法は、グン塾公式サイトでご確認いただけます。
まとめ|評定だけで判断せず、自分の高校の基準を確かめよう
指定校推薦の校内選考では、推薦枠と希望者数、大学・高校の条件、学校が定める選考方法を確認することが欠かせません。評定以外の項目も含めて把握し、準備できることを一つずつ進めましょう。
まず取り組みたいのは、次の三つです。
- 大学の出願条件と、高校の校内選考基準を分けて確認する
- 自分の成績・出欠・必要書類を整理し、未確認の点を先生に相談する
- 志望理由を具体化しながら、指定校推薦以外の受験予定も確認する
校内選考は、あなた自身の価値を決めるものではありません。限られた推薦枠と、学校のルールの中で推薦者を決める手続きです。
「評定は足りているかな」という確認から一歩進んで、「自分の高校では何が条件になっているのか」を確かめる。その行動から、今やるべきことが見えてきます。

